24日、クリスマスイヴ。 "ただいま〜" 「お帰りなさい!」 茶助が玄関まで走ってきた。あいかわらずのとびっきりの笑顔で^^ "遅くなってごめんねぇ。今ご飯用意するから" 用意といっても、今日は買ってきたものばかりなんだけどね。 買ってきたチキンやら何やらを皿に盛り付け、ツリーの飾ってあるリビングに持っていく。 茶助がみんなのフォークとコップを用意してツリーの傍に座っていた。あいかわらずええ子や〜(´∀`) "おまたせぇ" トビがいない。部屋かな? "トビ〜ご飯だよぉ" トビは毛布にくるまったまま、のそのそと部屋から出てきた。 あれ?寝てた? トビが眠たそうに目をこすっている。 "ご飯、後にする?" 「今食べる」 トビもツリーの傍に座る。トビのコップにジュースを注いであげた。 "それでは、メリークリスマス♪" 「メリークリスマス!!」 茶助が元気よく答えてくれる(´ω`) トビは無言でご飯を食べ始めた。まぁ、あいかわらずか^^ ご飯を食べながら、2人にさりげなく最終確認をする。 "茶助はサンタさんから何が欲しいんだっけ?" 「僕、えのぐせっとが欲しいですw」 うんうん。この前聞いたとおり。問題はトビだ。 "トビは?" 「ん〜・・・。別に」 やっぱり。 "何もいらないの?" 「欲しい物はない」 まぁ、この前聞いたとおりではあるんだけど・・・ないって言われるのが一番難しい。 でも何かあげなきゃいけないし、一応用意はしてるけど。はたして喜んでくれるかどうか・・・。 2時間後。 「羽久利さん、おやすみなさい」 茶助が寝る準備をすませていた。 "もう寝るの?" 「はい。いい子にしてないと、サンタさん来てくれませんから」 うわ〜、健気すぎるwww すると、トビも部屋に入っていこうとしていた。 "トビも寝るの?" 「うん」 "おやすみ〜^^ " 早く寝るなんて珍しい。そういえばさっき起こしちゃったっぽいからな。 ・・・もしかして、トビもいい子意識? さらに3時間後。 もう大丈夫かな。 隠しておいた2人のプレゼントを取り出した。 まずは茶助の部屋。 ドアをこそっと開けてみる。・・・うん。よく寝てる。 忍び足で近づいて、枕元にプレゼントを置いた。 よし。次はトビだな(°ω°) また忍び足で茶助の部屋を出て、今度はトビの部屋を覗く。 「何してんの?」 え? な、なんと!トビが起きていた!! ど、どうしよう; ええと、ええ〜とっ(°Д°;) 「・・・その袋なに?」 ハッ(」°□°)」 しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! "え、えっと、これは、そのぉ・・・" ピコーン!羽久利は思いついた! "プ、プレゼントだよ!サンタさんからトビに" 「何で羽久利が持ってんの?」 "サ、サンタさんから預かったんだ!" 「ふ〜ん」 お?納得した?意外と上手くいったか?(°∀°;) 何はともあれプレゼントをトビに渡す。 ホッとひと安心し、部屋を出ようとしたとき 「なぁ、羽久利」 "ん?" 「なんでサンタは羽久利に預けたのかなぁ。会いたくなかったからかなぁ。・・・いい子じゃ、ないから?」 "ち、違うよ!ほらっ、サンタさん忙しいからっ(汗" 「ふ〜ん」 トビはプレゼントを見つめながら黙り込んでしまった。 ・・・。 どうしよう、この沈黙(°°;) すると、トビが布団にもぐりこむ。 「おやすみ」 "あ。お、おやすみ" トビの部屋を出て、リビングに座り込む。 うわぁぁぁぁどぉしよぉぉぉぉぉぉ(TДT) 絶対失敗した。トビはもうサンタさん信じない。てか信じてたのか。茶助に合わせてあげてるのかなぁとも思ったけど。 いやだからこそ信じさせてあげたかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。 なんて思いながら机に顔を伏せていると、急に疲れがきてそのまま寝てしまった。 羽久利が部屋を出た後、トビは布団の中でプレゼントの袋を開けた。 中には、暖かそうなコートが入っていた。 「・・・」 トビはコートを袋に戻し、ベッドの隅に置いて眠りについた。 前へ 次へ 戻る