次の日の春休みから、亜紗美の協力のもと伸とツカサが私をいじめていた人達の私へのいじめに関する記憶を

次々と薄めてくれたおかげで、今ではネットの掲示板にも何も書かれなくなった。




そして、始業式。

麻奈は亜紗美と登校した。2人は玄関に貼り出されたクラス分けの表を確認する。

「麻奈!私たち同じクラスだよ!」

「どこ!?…あ、ホントだ!!やったね」

2人は教室へ向かう。麻奈は少し不安だったが、亜紗美に手を引かれて教室に入った。

「あ。麻奈、亜紗美。おはよう」

「また同じクラスだね。よろしく」

普通の関係であるなら当たり前であろう普通の言葉。麻奈には、すごく嬉しかった。

「はーい。席に着けぇ」

今日から担任となる先生が入ってきた。

「これから始業式のために体育館へ行くんだが、その前に転入生を1人紹介する。坂津、入って来い」

「あ!!」

麻奈と亜紗美は驚いた。ドアを開けて入って来たのは、見覚えのある顔。

「坂津 伸だ。みんな仲良くしてやれよ」

「よろしくお願いします」


修了式の前日、麻奈が学校の屋上で会った伸その人であった。



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